ダークマーキュリー
今回は一応18禁です。文章なのでどうかよくわかりませんが内容的には。
つい最近まで続いた暑さが嘘だったかのように突然やってきた寒さに人々は動揺するとともにいわれのない寂しさを感じ、人恋しさを覚えていた。
そんなころ、一人の少女が男を求めていた。だが、彼女の目的は他の人々とはまったく違うものだった。
街の大通りを少し外れたところで、亜美はめぼしい男を見つけるとそっとそのあとをつけていった。男が電車で20分ほどかけて移動した駅を離れ、人もまばらになったところで亜美は男に静かに近づいてささやいた。
「ちょっといいかしら。あなたに興味があるの」
男は驚いた。まさかこんな時間に人通りも少ない自宅近くで声をかけられるとは思いもよらなかったからだ。
「それはどういう・・・?」
遊び好きの女の子が冗談半分に声をかけてきたのかと思ったが、男の予想は外れた。振り返って見てみるとその少女はずいぶんと落ち着いた雰囲気と不思議な怪しさを持っているものの、黒いコートに身を包んだその体と顔は17歳を超えているようには見えない。
「君はこんな時間に一人で何をしてるんだ。不安なら僕が家まで送っていってあげようか」
「フフッ・・・」
心配する男の言葉を一笑に付すと亜美はその年齢からは想像もつかないような淫らな声で告げた。
「いいのよ。そんなことは考えなくて。私があなたを連れて行ってあげるわ。闇の中へね」
そういうと彼女は男の手を取って自分のスカートの中へといざなった。
「君!一体何を・・・」
突然の出来事に動揺しつつも、男は強い口調で言った。しかし、そういって亜美の目を見た途端、口をつぐんでしまった。亜美の目が妖しく輝き、男を彼女の人形にしてしまったのだ。
「さて、行きましょうか」
満足気に亜美が言う。
「はい。亜美様」
うつろな表情で男がつぶやいた。
「フフ。楽しみね。この男をあたしの望むものに変えられるなんて」
亜美はとろけた表情でうっとりと言った。
二人は再び町に戻ってくると、ホテルへと向かった。途中、男は一度たりとも戸惑うようなしぐさを見せなかった。それは亜美の催眠術が完璧にきいていた証拠であり、また亜美が自らの闇の力を巧みに操ることができるようになっていたことの証でもある。
ホテルの部屋に入ると亜美は男の意識を目覚めさせた。
「ここは・・・?」
状況を飲み込めない男はぼんやりとつぶやいた。
(確か家の近くで妙な女の子に声をかけられて)
「ホテル?一体どういうことだ?君は何なんだ?」
思わず大声を出す。
「慌てることはないわ。あなたはすぐに私のものになるんだから」
亜美がそうささやくと部屋に闇のエナジーがあふれ出した。
「さあ、自分に正直になりなさい。私のものになりたいはずよ」
亜美がそう言うと男はゆっくりと亜美のそばへと向かっていった。闇のエナジーにさらされた男は再びうつろな目をしていたが、意識は残っていた。
(ああ・・・。この娘の思い通りにされたらどんなに気持ちいいんだろう・・・。俺のあるべき姿は・・・)
亜美の足元にひざまずくと、男は彼女の靴を愛おしそうになめ始めた。
「アハハ!ずいぶん効果があったみたいね。普通の人間がここまで闇の力に弱いものだとは思わなかったわ」
あざ笑う亜美の声も耳には入らない様子で男は一心に亜美の靴をなめている。
「いつまでもそうしていては駄目よ。お前は私の犬ではなくて、下僕になるんだから」
そう言うと亜美はコートを脱いだ。黒いコートの下に彼女はセーラー服を着ていたが、本来なら初々しさを感じさせるはずのセーラー服が異様なほどの妖艶さをまとっていた。闇に堕ちたセーラー戦士の衣装はそれだけでも人間を闇の世界に引きずりこむ力を持っているのだ。
「さあ、お前の望みをかなえなさい」
「は・・・はい!亜美様」
恐る恐る亜美に近寄りながらも男は興奮を抑えきれずにいる。
(ああ・・・この方と一つになれるなんて・・・。俺はもう他に何もいらない。この方に一生を捧げたい)
男は亜美の胸をあらわにさせると間髪いれずにむしゃぶりついた。
未発達だった亜美の胸は闇の力でふくらみを増し、そしてそれ以上にみだらな魅力に満ちていた。男が自分を抑えられるはずもない。
「あんっ!いい子ね。その調子よ。んっ・・・はあ!」
亜美は自分の胸を必死にしゃぶる男の頭をあやすようになでた。
「ああ・・・!亜美様!亜美様!」
男はすでに自分が何者かも忘れてしまっていた。
「そろそろ仕上げに入ろうかしら」
胸への攻めが一段落したころ亜美はそうつぶやくと、男を誘ったときにもそうしたように彼の手を自分のスカートの中に招き入れた。
男は彼女の下着がぐっしょりと湿っているのを確認するとそれをなでさすり、それからスカートの中へと顔を入れて彼女の股間を夢中になってなめ始めた。
「あんっ・・・!んっ!いいっ・・・!はああああん!」
自らもすでに快楽に身を任せていた亜美は予想以上の快感に悲鳴を上げた。
「下準備はもういいわ。速く私の中に来て!」
そういうと亜美は黒い下着を乱暴に取り払うと男のペニスを自分の中へと導いた。
「うっ!くっ!ああっ!」
何とか男のものをくわえ込んだが、破瓜の痛みが亜美を襲った。
「んっ!ああ・・・。・・・っく!」
そこで亜美は自分の局部に手をかざし、闇の力を一気に注ぎ込んだ。
「あはあああああああんっ!」
痛みはあっという間に消え去り、極上の快楽が彼女を飲み込んだ」
当然、完全に我を忘れていた男も闇の力にあてられた。必死に腰を振り亜美に更なる快楽を与える。
「あああっっっ!もっと!もっとよ!お前のすべてを私に差し出しなさい!」
亜美がそう命令すると男はさらに激しく動いた。
二人は時間を忘れてまったく疲弊することなく激しい交わりを続けた。
「あっ・・・ああああああ!イクっ!イクわ!・・・・・・来て!私の中にお前をぶちまけなさい!」
亜美がそう言うと男は自分のすべてを吐き出すかのように亜美の中へと射精した。
「あああああああああああああああっっっっ!!!!!!!」
絶頂の声を上げて亜美も果てた。
すると闇のオーラが男を覆っていき、男の姿が揺らぎ始めた。
「うっ!こ・・・これは?」
ようやく我に帰った男はその異変に驚きながらも心地よさを感じる。
(何だ・・・これは?気持ちいい・・・。これを受け入れれば永遠に亜美様に仕えられるような気がする)
「フフ。その通りよ。闇を受け入れて生まれ変わりなさい!そして私に絶対の忠誠を誓うの」
「はい・・・亜美・・・様」
男が虚ろにつぶやくと、周囲の闇のエナジーが男のもとへと集まっていき、その姿を異形のものへと変えていった。
人とは異なる存在へと変貌した男の姿を眺めて、亜美は妖艶に笑った。
「さあ、生まれ変わった自分の立場を確認してみましょうか」
「はい。わが主、亜美様。私は妖魔フェイル。亜美様に永遠の忠誠を誓う下僕です」
妖魔となった男は心底幸せそうにそう言った。
「いい子ね。これからほかのセーラー戦士たちを堕落させるための手駒になってもらうわ。あはははははははっ!」
亜美の邪な高笑いが響き渡った。
つい最近まで続いた暑さが嘘だったかのように突然やってきた寒さに人々は動揺するとともにいわれのない寂しさを感じ、人恋しさを覚えていた。
そんなころ、一人の少女が男を求めていた。だが、彼女の目的は他の人々とはまったく違うものだった。
街の大通りを少し外れたところで、亜美はめぼしい男を見つけるとそっとそのあとをつけていった。男が電車で20分ほどかけて移動した駅を離れ、人もまばらになったところで亜美は男に静かに近づいてささやいた。
「ちょっといいかしら。あなたに興味があるの」
男は驚いた。まさかこんな時間に人通りも少ない自宅近くで声をかけられるとは思いもよらなかったからだ。
「それはどういう・・・?」
遊び好きの女の子が冗談半分に声をかけてきたのかと思ったが、男の予想は外れた。振り返って見てみるとその少女はずいぶんと落ち着いた雰囲気と不思議な怪しさを持っているものの、黒いコートに身を包んだその体と顔は17歳を超えているようには見えない。
「君はこんな時間に一人で何をしてるんだ。不安なら僕が家まで送っていってあげようか」
「フフッ・・・」
心配する男の言葉を一笑に付すと亜美はその年齢からは想像もつかないような淫らな声で告げた。
「いいのよ。そんなことは考えなくて。私があなたを連れて行ってあげるわ。闇の中へね」
そういうと彼女は男の手を取って自分のスカートの中へといざなった。
「君!一体何を・・・」
突然の出来事に動揺しつつも、男は強い口調で言った。しかし、そういって亜美の目を見た途端、口をつぐんでしまった。亜美の目が妖しく輝き、男を彼女の人形にしてしまったのだ。
「さて、行きましょうか」
満足気に亜美が言う。
「はい。亜美様」
うつろな表情で男がつぶやいた。
「フフ。楽しみね。この男をあたしの望むものに変えられるなんて」
亜美はとろけた表情でうっとりと言った。
二人は再び町に戻ってくると、ホテルへと向かった。途中、男は一度たりとも戸惑うようなしぐさを見せなかった。それは亜美の催眠術が完璧にきいていた証拠であり、また亜美が自らの闇の力を巧みに操ることができるようになっていたことの証でもある。
ホテルの部屋に入ると亜美は男の意識を目覚めさせた。
「ここは・・・?」
状況を飲み込めない男はぼんやりとつぶやいた。
(確か家の近くで妙な女の子に声をかけられて)
「ホテル?一体どういうことだ?君は何なんだ?」
思わず大声を出す。
「慌てることはないわ。あなたはすぐに私のものになるんだから」
亜美がそうささやくと部屋に闇のエナジーがあふれ出した。
「さあ、自分に正直になりなさい。私のものになりたいはずよ」
亜美がそう言うと男はゆっくりと亜美のそばへと向かっていった。闇のエナジーにさらされた男は再びうつろな目をしていたが、意識は残っていた。
(ああ・・・。この娘の思い通りにされたらどんなに気持ちいいんだろう・・・。俺のあるべき姿は・・・)
亜美の足元にひざまずくと、男は彼女の靴を愛おしそうになめ始めた。
「アハハ!ずいぶん効果があったみたいね。普通の人間がここまで闇の力に弱いものだとは思わなかったわ」
あざ笑う亜美の声も耳には入らない様子で男は一心に亜美の靴をなめている。
「いつまでもそうしていては駄目よ。お前は私の犬ではなくて、下僕になるんだから」
そう言うと亜美はコートを脱いだ。黒いコートの下に彼女はセーラー服を着ていたが、本来なら初々しさを感じさせるはずのセーラー服が異様なほどの妖艶さをまとっていた。闇に堕ちたセーラー戦士の衣装はそれだけでも人間を闇の世界に引きずりこむ力を持っているのだ。
「さあ、お前の望みをかなえなさい」
「は・・・はい!亜美様」
恐る恐る亜美に近寄りながらも男は興奮を抑えきれずにいる。
(ああ・・・この方と一つになれるなんて・・・。俺はもう他に何もいらない。この方に一生を捧げたい)
男は亜美の胸をあらわにさせると間髪いれずにむしゃぶりついた。
未発達だった亜美の胸は闇の力でふくらみを増し、そしてそれ以上にみだらな魅力に満ちていた。男が自分を抑えられるはずもない。
「あんっ!いい子ね。その調子よ。んっ・・・はあ!」
亜美は自分の胸を必死にしゃぶる男の頭をあやすようになでた。
「ああ・・・!亜美様!亜美様!」
男はすでに自分が何者かも忘れてしまっていた。
「そろそろ仕上げに入ろうかしら」
胸への攻めが一段落したころ亜美はそうつぶやくと、男を誘ったときにもそうしたように彼の手を自分のスカートの中に招き入れた。
男は彼女の下着がぐっしょりと湿っているのを確認するとそれをなでさすり、それからスカートの中へと顔を入れて彼女の股間を夢中になってなめ始めた。
「あんっ・・・!んっ!いいっ・・・!はああああん!」
自らもすでに快楽に身を任せていた亜美は予想以上の快感に悲鳴を上げた。
「下準備はもういいわ。速く私の中に来て!」
そういうと亜美は黒い下着を乱暴に取り払うと男のペニスを自分の中へと導いた。
「うっ!くっ!ああっ!」
何とか男のものをくわえ込んだが、破瓜の痛みが亜美を襲った。
「んっ!ああ・・・。・・・っく!」
そこで亜美は自分の局部に手をかざし、闇の力を一気に注ぎ込んだ。
「あはあああああああんっ!」
痛みはあっという間に消え去り、極上の快楽が彼女を飲み込んだ」
当然、完全に我を忘れていた男も闇の力にあてられた。必死に腰を振り亜美に更なる快楽を与える。
「あああっっっ!もっと!もっとよ!お前のすべてを私に差し出しなさい!」
亜美がそう命令すると男はさらに激しく動いた。
二人は時間を忘れてまったく疲弊することなく激しい交わりを続けた。
「あっ・・・ああああああ!イクっ!イクわ!・・・・・・来て!私の中にお前をぶちまけなさい!」
亜美がそう言うと男は自分のすべてを吐き出すかのように亜美の中へと射精した。
「あああああああああああああああっっっっ!!!!!!!」
絶頂の声を上げて亜美も果てた。
すると闇のオーラが男を覆っていき、男の姿が揺らぎ始めた。
「うっ!こ・・・これは?」
ようやく我に帰った男はその異変に驚きながらも心地よさを感じる。
(何だ・・・これは?気持ちいい・・・。これを受け入れれば永遠に亜美様に仕えられるような気がする)
「フフ。その通りよ。闇を受け入れて生まれ変わりなさい!そして私に絶対の忠誠を誓うの」
「はい・・・亜美・・・様」
男が虚ろにつぶやくと、周囲の闇のエナジーが男のもとへと集まっていき、その姿を異形のものへと変えていった。
人とは異なる存在へと変貌した男の姿を眺めて、亜美は妖艶に笑った。
「さあ、生まれ変わった自分の立場を確認してみましょうか」
「はい。わが主、亜美様。私は妖魔フェイル。亜美様に永遠の忠誠を誓う下僕です」
妖魔となった男は心底幸せそうにそう言った。
「いい子ね。これからほかのセーラー戦士たちを堕落させるための手駒になってもらうわ。あはははははははっ!」
亜美の邪な高笑いが響き渡った。
ティアーユ洗脳
矢吹健太郎の「BLACK CAT」のキャラクター、ティアーユの洗脳SSです。
良かったら読んでみてください。
トレインたちの訪問、星の使徒による襲撃、エーテスによる自らのコピーからしばらくのときを経て、ティアーユは再びそれまでと同じ生活を取り戻していた。
エーテスが彼女をコピーした以上、星の使徒が彼女に接触する理由はもう何もないからだ。
「はあ…」
イヴのことは今でも気にかかるが、もう彼女はティアーユの手の届かない所へ行ってしまった。また、ティアーユが今更干渉してくることも歓迎しないだろう。
何もできない自分に情けなさと安堵の入り混じったような感情を抱く。
そんな生活を数週間続けていたティアーユに、変化は突然訪れた。彼女の前に再び星の使徒が現れたのだ。
「一体何の用です?私はもう必要ないのではなかったんですか?」
ティアーユは気丈に問いかけた。普段寡黙ではあっても、意志の強さは持っているのである。
「確 かにエーテスが君をコピーしたことによって君の頭脳を手に入れることには成功した。しかし、こいつはあくまでも君の頭脳を写し取って貼りつけたサルにすぎ ない。彼は僕たちの指示を君の知識を使って実行するだけだ。君の発想、君の意思が手に入らなければ、本当の意味で僕たちの目的が達成されることはないんだ よ」
星の使徒の頭脳にあたる男、ドクターが説明した。
そのすぐそばにはティアーユと全く同じ姿、ただし肌の露出をいとわない卑猥な格好のエーテスがいた。ティアーユをコピーした時には威勢の良かったはずのエーテスが今はなぜか空虚な目をしてぼんやりと佇んでいる。
「要するに、僕たちにはやはり君が必要なんだ。ティアーユ博士。それも君の知識だけではなく君の心まで含めてね」
ドクターが続けた。
自分が逃げ場のない状況にあることをとうに認識していたティアーユはあらかじめ用意していた言葉を淡々と言い放った。
「なんと言われようと、私はあなたたちに協力する気はありません。たとえ命を失うことになっても、私のしてきたことに対する当然の報いとして受け入れる覚悟です」
「さすがだね。そうでなくちゃわざわざ手に入れる意味がない」
ドクターはティアーユの言葉にひるむどころか、むしろ満足げだった。
「今何と言っていようと構わない。今の君はすぐに消えてなくなるのだから」
不気味な言葉にティアーユが眉をひそめるのとほぼ時を同じくしてドクターが最初の一手を下した。
「エーテス。彼女に自分と彼女の立場を教えてあげるんだ」
「はい…。ドクター…」
ティアーユと同じ顔が虚ろな声で呟いた。
気がつくとエーテスはティアーユの目と鼻の先にいた。ティアーユが息を飲むのを察してか、エーテスは以前の様子からは想像もつかないような落ち着いた声で囁いた。
「怖がらなくていいのよ。私はあなたのコピー。そしてあなたは私。私たちは限りなく同じ存在に近いのよ」
エーテスの変貌ぶりに気付きながらもティアーユは身動きを取れなかった。その声に引き込まれていってしまう。
「私たちは星の使徒。クリード様の下僕として働くことが私たちの使命なの」
「星の……使徒……。クリード……様……」
ティアーユがぼんやりとつぶやく。その眼にはもう何も映っていなかった。自らとエーテスの存在を分かつものさえも。
「私は……、私は……」
すでに自らの存在の境界を見失ったティアーユは何かすがることのできるものを求めるかのようにかよわい声で繰り返した。
「あなたはかつてティアーユだった。飛び抜けた才能を持つ研究者としてナノマシンの開発を進めた。だけど、今はもう違う。ドクターの手によってその存在は変えられた。星の使徒、クリード様のためだけに生きる存在に」
その時にはエーテスの声はティアーユにとっては心の中の声として彼女に絶対的な真理を告げていた。
「ええ。私はエーテス。星の使徒の一人としてクリード様に永遠の忠誠を誓うわ」
ついさっきまでティアーユだった女性は星の使徒としての自らの立ち位置を確認した。
「さて、それでは用済みになった古いエーテスには退場してもらおうか」
ドクターがティアーユを誘惑したエーテスに手をかざすと、その姿は煙のように霧散していった。
「さあ、エーテス。今着ている服を脱ぎ捨ててそこに落ちているものを身にまとうんだ。それが君がエーテスである証になる」
「はい…ドクター…」
虚ろにつぶやくと、新たなエーテスは衣服を脱ぎ捨て足元にある卑猥な装束に身を包んだ。いや、むしろその妖艶な体をより強調したと言っていいだろう。
「ドクター。クリード様の計画を実現するために提案したいことがいくつかあります。この世界がクリード様のものになる、すばらしい未来のための提案が」
ティアーユだった女の目には露ほどの疑いの色もなく、ただクリードの支配する世界の実現のためだけに奉仕することを心の底から喜ぶさまが見て取れた。
良かったら読んでみてください。
トレインたちの訪問、星の使徒による襲撃、エーテスによる自らのコピーからしばらくのときを経て、ティアーユは再びそれまでと同じ生活を取り戻していた。
エーテスが彼女をコピーした以上、星の使徒が彼女に接触する理由はもう何もないからだ。
「はあ…」
イヴのことは今でも気にかかるが、もう彼女はティアーユの手の届かない所へ行ってしまった。また、ティアーユが今更干渉してくることも歓迎しないだろう。
何もできない自分に情けなさと安堵の入り混じったような感情を抱く。
そんな生活を数週間続けていたティアーユに、変化は突然訪れた。彼女の前に再び星の使徒が現れたのだ。
「一体何の用です?私はもう必要ないのではなかったんですか?」
ティアーユは気丈に問いかけた。普段寡黙ではあっても、意志の強さは持っているのである。
「確 かにエーテスが君をコピーしたことによって君の頭脳を手に入れることには成功した。しかし、こいつはあくまでも君の頭脳を写し取って貼りつけたサルにすぎ ない。彼は僕たちの指示を君の知識を使って実行するだけだ。君の発想、君の意思が手に入らなければ、本当の意味で僕たちの目的が達成されることはないんだ よ」
星の使徒の頭脳にあたる男、ドクターが説明した。
そのすぐそばにはティアーユと全く同じ姿、ただし肌の露出をいとわない卑猥な格好のエーテスがいた。ティアーユをコピーした時には威勢の良かったはずのエーテスが今はなぜか空虚な目をしてぼんやりと佇んでいる。
「要するに、僕たちにはやはり君が必要なんだ。ティアーユ博士。それも君の知識だけではなく君の心まで含めてね」
ドクターが続けた。
自分が逃げ場のない状況にあることをとうに認識していたティアーユはあらかじめ用意していた言葉を淡々と言い放った。
「なんと言われようと、私はあなたたちに協力する気はありません。たとえ命を失うことになっても、私のしてきたことに対する当然の報いとして受け入れる覚悟です」
「さすがだね。そうでなくちゃわざわざ手に入れる意味がない」
ドクターはティアーユの言葉にひるむどころか、むしろ満足げだった。
「今何と言っていようと構わない。今の君はすぐに消えてなくなるのだから」
不気味な言葉にティアーユが眉をひそめるのとほぼ時を同じくしてドクターが最初の一手を下した。
「エーテス。彼女に自分と彼女の立場を教えてあげるんだ」
「はい…。ドクター…」
ティアーユと同じ顔が虚ろな声で呟いた。
気がつくとエーテスはティアーユの目と鼻の先にいた。ティアーユが息を飲むのを察してか、エーテスは以前の様子からは想像もつかないような落ち着いた声で囁いた。
「怖がらなくていいのよ。私はあなたのコピー。そしてあなたは私。私たちは限りなく同じ存在に近いのよ」
エーテスの変貌ぶりに気付きながらもティアーユは身動きを取れなかった。その声に引き込まれていってしまう。
「私たちは星の使徒。クリード様の下僕として働くことが私たちの使命なの」
「星の……使徒……。クリード……様……」
ティアーユがぼんやりとつぶやく。その眼にはもう何も映っていなかった。自らとエーテスの存在を分かつものさえも。
「私は……、私は……」
すでに自らの存在の境界を見失ったティアーユは何かすがることのできるものを求めるかのようにかよわい声で繰り返した。
「あなたはかつてティアーユだった。飛び抜けた才能を持つ研究者としてナノマシンの開発を進めた。だけど、今はもう違う。ドクターの手によってその存在は変えられた。星の使徒、クリード様のためだけに生きる存在に」
その時にはエーテスの声はティアーユにとっては心の中の声として彼女に絶対的な真理を告げていた。
「ええ。私はエーテス。星の使徒の一人としてクリード様に永遠の忠誠を誓うわ」
ついさっきまでティアーユだった女性は星の使徒としての自らの立ち位置を確認した。
「さて、それでは用済みになった古いエーテスには退場してもらおうか」
ドクターがティアーユを誘惑したエーテスに手をかざすと、その姿は煙のように霧散していった。
「さあ、エーテス。今着ている服を脱ぎ捨ててそこに落ちているものを身にまとうんだ。それが君がエーテスである証になる」
「はい…ドクター…」
虚ろにつぶやくと、新たなエーテスは衣服を脱ぎ捨て足元にある卑猥な装束に身を包んだ。いや、むしろその妖艶な体をより強調したと言っていいだろう。
「ドクター。クリード様の計画を実現するために提案したいことがいくつかあります。この世界がクリード様のものになる、すばらしい未来のための提案が」
ティアーユだった女の目には露ほどの疑いの色もなく、ただクリードの支配する世界の実現のためだけに奉仕することを心の底から喜ぶさまが見て取れた。
ヴィーナス堕落
夜も半ばを過ぎたころ、街の外れに3人の少女たちがいた。
その少女たちからは妖艶なエナジーがあふれ出しており、常人ならば彼女たちに近づいただけでもその虜になってしまうだろうと思われた。
「次はセーラーヴィーナスを堕とす。今回は私が直接闇の下僕にしてあげるわ」
少女たちの中でも特に強力な力を持ち、かつ並外れた美貌と妖しさを持つブラックレディが言った。
「ああ・・・、うらやましいわ、ヴィーナス。ブラックレディ様に直々に堕落させていただけるなんて・・・」
ブラックレディに跪いている青いショートヘアーの少女、ダークマーキュリーがいやらしく指をくわえてつぶやいた。
以前の彼女からはとても想像できない仕草だ。
「ふふ。彼女にも闇の力の素晴らしさをたっぷりと教えてあげましょう」
同じく跪いている長い黒髪の少女、ダークマーズが蕩けるような声で言った。
「どうしたのレイちゃん、亜美ちゃん?急に呼び出したりして」
美奈子は何の疑いも無くレイと亜美の呼び出しに応じた。しかし、彼女は二人の様子が普段と違うことにすぐに気がついた。
「二人共なんか変よ?いやな事でもあったの?」
「ふふ・・・。いえ、とても素晴らしいことよ。今までの自分なんてどうでもよくなるくらいに」
亜美が囁くように答える。
「あなたにもすぐにわかるわ。そして二度と離れられなくなるの」
レイが妖しく微笑む。
「一体どういうことなの?亜美ちゃん?レイちゃん?」
美奈子が怪訝な顔で尋ねた。
「それは私が教えてあげるわ。セーラーヴィーナス」
不意に別の声が聞こえた。美奈子が振り返ると、ブラックレディが彼女のすぐそばに立っていた。
「ブラックレディ!どうしてあなたがここに?」
まったく状況を理解できない美奈子だったが、とりあえず何をするべきかはわかっていた。
「ヴィーナススターパワー、メイクアップ!」
セーラーヴィーナスに変身してブラックレディと対峙する。
しかし、そのあと信じられない言葉が美奈子の耳に飛び込んできた。
「ダークマーキュリーパワー、メイクアップ!」
「ダークマーズパワー、メイクアップ!」
亜美とレイがいたところにはセーラー戦士の衣装を淫らに作り変えたようなものに身を包んだかつてのセーラーマーキュリーとセーラーマーズがいた。二人の額にはブラックムーンの逆さの月のマークが浮かび上がっており、彼女たちが闇に身をささげたことをはっきりと示していた。
「そんな・・・。セーラーマーキュリー、セーラーマーズ・・・」
突然味方が敵に回ってしまったこと、そして彼女たちの前に孤立してしまったことに戸惑い、ヴィーナスは弱々しく言った。
「怖がる必要なんて無いのよ。美奈子ちゃんもすぐにブラックレディ様の下僕になって、闇の力を存分に味わえるんだから」
ダークマーズがそう言うのを聞いて、ヴィーナスはようやく状況を理解した。ブラックレディのほうに向き直り、彼女をきっとにらみつける。
「マーズとマーキュリーを洗脳したのね。すぐに二人を元に戻してもらうわ」
おびえた様子から一転して、ヴィーナスは勇敢にブラックレディに立ち向かっていった。
「ヴィーナスラブミーチェイン!」
しかし、ブラックレディはヴィーナスの渾身の一撃を軽々と防いだ。
「ふふ。無駄なことを」
「くっ!どうすればいいの?」
ヴィーナスの顔に再び困惑の色が浮かぶ。
「えっ?」
突然の出来事にヴィーナスはまったく反応できなかった。
「ああああああ!」
背後から闇のエナジーを浴びせられたのだ。
痛みをこらえて振り返ると、妖艶に微笑むダークマーキュリーとダークマーズの姿があった。
「マーキュリー、マーズ・・・。正気に・・・戻って・・・」
「何を言ってるの?私たちは正気よ。ブラックレディ様に闇の力の素晴らしさを教えていただいて、本当の自分になれたの」
ダークマーキュリーが軽蔑するような目でヴィーナスを見て言った。
「完全に心を変えられてしまったのね。なんとかしないと」
ヴィーナスがブラックレディのほうに向き直るやいなや強烈な闇のエナジーが放たれた。
「んああああああああ!」
「ああ・・・。ブラックレディ様のエナジーを直接浴びせていただけるなんて。本当にうらやましいわ」
ダークマーキュリーがとろんとした表情でつぶやく。
「さて、そろそろ闇の力が体になじんできたかしら?」
ブラックレディが尋ねる。
「誰がこんなものに負けるもんですか!」
強気で答えたものの、ヴィーナスは確実に闇の力に冒され始めていた。
(何なのこの感覚は・・・。さっきまで苦しいだけだったはずなのに、気持ち・・・いい・・・。・・・いや、駄目だわ!惑わされては。でも・・・)
「我慢する必要は無いわ。一度闇を受け入れてしまえば、永遠にその快楽を味わえるのよ」
ダークマーズもヴィーナスを誘惑する。
「ああ・・・あ・・・んっ!あっ!いいっ!」
ヴィーナスの表情がいやらしいものになり、彼女が闇の力の虜になったことを証明した。
「はあ・・・はあ・・・んっ!ああんっ!ブラックレディ様!私もマーキュリーやマーズと同じ闇の戦士にしてくださいっ!お願いです!」
「ふふ。案外あっけないものだったわね。いいわ。あなたの望むとおりにしてあげる」
ブラックレディはヴィーナスに注いでいた闇のエナジーをさらに強力にした。
「ああ・・・いい!気持ち・・・いいの!闇の力・・・、もう・・・離れられないわ!んっ・・・はあ・・・あああああああああああ!!」
やがて絶頂を迎えるようにして大きな喘ぎ声を上げると、ヴィーナスはそれまでとは別の存在になっていた。邪悪なオーラが彼女を覆っている。
「あは!素晴らしいわ。全身に闇の力があふれてる」
額のブラックムーンのマークが彼女が闇に堕ちたことを示している。
「さあ、自分のあるべき姿がわかったら、次にどうすればいいかわかるわね」
ブラックレディがさっきまでとは打って変わって愛撫するような優しい声で言った。
「はい。私は闇の戦士ダークヴィーナス。ブラックレディ様の下僕として永遠に忠誠を誓います。ブラックレディ様の手駒として使われるのが私の至上の快楽です」
闇の手先として生まれ変わったヴィーナスはブラックレディの前に恭しく跪くと、その手にキスをした。
その少女たちからは妖艶なエナジーがあふれ出しており、常人ならば彼女たちに近づいただけでもその虜になってしまうだろうと思われた。
「次はセーラーヴィーナスを堕とす。今回は私が直接闇の下僕にしてあげるわ」
少女たちの中でも特に強力な力を持ち、かつ並外れた美貌と妖しさを持つブラックレディが言った。
「ああ・・・、うらやましいわ、ヴィーナス。ブラックレディ様に直々に堕落させていただけるなんて・・・」
ブラックレディに跪いている青いショートヘアーの少女、ダークマーキュリーがいやらしく指をくわえてつぶやいた。
以前の彼女からはとても想像できない仕草だ。
「ふふ。彼女にも闇の力の素晴らしさをたっぷりと教えてあげましょう」
同じく跪いている長い黒髪の少女、ダークマーズが蕩けるような声で言った。
「どうしたのレイちゃん、亜美ちゃん?急に呼び出したりして」
美奈子は何の疑いも無くレイと亜美の呼び出しに応じた。しかし、彼女は二人の様子が普段と違うことにすぐに気がついた。
「二人共なんか変よ?いやな事でもあったの?」
「ふふ・・・。いえ、とても素晴らしいことよ。今までの自分なんてどうでもよくなるくらいに」
亜美が囁くように答える。
「あなたにもすぐにわかるわ。そして二度と離れられなくなるの」
レイが妖しく微笑む。
「一体どういうことなの?亜美ちゃん?レイちゃん?」
美奈子が怪訝な顔で尋ねた。
「それは私が教えてあげるわ。セーラーヴィーナス」
不意に別の声が聞こえた。美奈子が振り返ると、ブラックレディが彼女のすぐそばに立っていた。
「ブラックレディ!どうしてあなたがここに?」
まったく状況を理解できない美奈子だったが、とりあえず何をするべきかはわかっていた。
「ヴィーナススターパワー、メイクアップ!」
セーラーヴィーナスに変身してブラックレディと対峙する。
しかし、そのあと信じられない言葉が美奈子の耳に飛び込んできた。
「ダークマーキュリーパワー、メイクアップ!」
「ダークマーズパワー、メイクアップ!」
亜美とレイがいたところにはセーラー戦士の衣装を淫らに作り変えたようなものに身を包んだかつてのセーラーマーキュリーとセーラーマーズがいた。二人の額にはブラックムーンの逆さの月のマークが浮かび上がっており、彼女たちが闇に身をささげたことをはっきりと示していた。
「そんな・・・。セーラーマーキュリー、セーラーマーズ・・・」
突然味方が敵に回ってしまったこと、そして彼女たちの前に孤立してしまったことに戸惑い、ヴィーナスは弱々しく言った。
「怖がる必要なんて無いのよ。美奈子ちゃんもすぐにブラックレディ様の下僕になって、闇の力を存分に味わえるんだから」
ダークマーズがそう言うのを聞いて、ヴィーナスはようやく状況を理解した。ブラックレディのほうに向き直り、彼女をきっとにらみつける。
「マーズとマーキュリーを洗脳したのね。すぐに二人を元に戻してもらうわ」
おびえた様子から一転して、ヴィーナスは勇敢にブラックレディに立ち向かっていった。
「ヴィーナスラブミーチェイン!」
しかし、ブラックレディはヴィーナスの渾身の一撃を軽々と防いだ。
「ふふ。無駄なことを」
「くっ!どうすればいいの?」
ヴィーナスの顔に再び困惑の色が浮かぶ。
「えっ?」
突然の出来事にヴィーナスはまったく反応できなかった。
「ああああああ!」
背後から闇のエナジーを浴びせられたのだ。
痛みをこらえて振り返ると、妖艶に微笑むダークマーキュリーとダークマーズの姿があった。
「マーキュリー、マーズ・・・。正気に・・・戻って・・・」
「何を言ってるの?私たちは正気よ。ブラックレディ様に闇の力の素晴らしさを教えていただいて、本当の自分になれたの」
ダークマーキュリーが軽蔑するような目でヴィーナスを見て言った。
「完全に心を変えられてしまったのね。なんとかしないと」
ヴィーナスがブラックレディのほうに向き直るやいなや強烈な闇のエナジーが放たれた。
「んああああああああ!」
「ああ・・・。ブラックレディ様のエナジーを直接浴びせていただけるなんて。本当にうらやましいわ」
ダークマーキュリーがとろんとした表情でつぶやく。
「さて、そろそろ闇の力が体になじんできたかしら?」
ブラックレディが尋ねる。
「誰がこんなものに負けるもんですか!」
強気で答えたものの、ヴィーナスは確実に闇の力に冒され始めていた。
(何なのこの感覚は・・・。さっきまで苦しいだけだったはずなのに、気持ち・・・いい・・・。・・・いや、駄目だわ!惑わされては。でも・・・)
「我慢する必要は無いわ。一度闇を受け入れてしまえば、永遠にその快楽を味わえるのよ」
ダークマーズもヴィーナスを誘惑する。
「ああ・・・あ・・・んっ!あっ!いいっ!」
ヴィーナスの表情がいやらしいものになり、彼女が闇の力の虜になったことを証明した。
「はあ・・・はあ・・・んっ!ああんっ!ブラックレディ様!私もマーキュリーやマーズと同じ闇の戦士にしてくださいっ!お願いです!」
「ふふ。案外あっけないものだったわね。いいわ。あなたの望むとおりにしてあげる」
ブラックレディはヴィーナスに注いでいた闇のエナジーをさらに強力にした。
「ああ・・・いい!気持ち・・・いいの!闇の力・・・、もう・・・離れられないわ!んっ・・・はあ・・・あああああああああああ!!」
やがて絶頂を迎えるようにして大きな喘ぎ声を上げると、ヴィーナスはそれまでとは別の存在になっていた。邪悪なオーラが彼女を覆っている。
「あは!素晴らしいわ。全身に闇の力があふれてる」
額のブラックムーンのマークが彼女が闇に堕ちたことを示している。
「さあ、自分のあるべき姿がわかったら、次にどうすればいいかわかるわね」
ブラックレディがさっきまでとは打って変わって愛撫するような優しい声で言った。
「はい。私は闇の戦士ダークヴィーナス。ブラックレディ様の下僕として永遠に忠誠を誓います。ブラックレディ様の手駒として使われるのが私の至上の快楽です」
闇の手先として生まれ変わったヴィーナスはブラックレディの前に恭しく跪くと、その手にキスをした。
マーキュリー堕落
「マーキュリー、あなたもブラックレディ様の下僕になれば闇の力の素晴らしさがわかるはずよ」
かつてセーラーマーズだった妖艶な少女が言った。ティアラがあったはずの彼女の額にはブラックムーンの逆さの月のマークがあり、その表情には邪な笑みを浮かべている。
「セーラーマーズ!正気に戻って!あなたはブラックレディに洗脳されているの!」
すでに満身創痍のセーラーマーキュリーが必死に呼びかけた。
「ふふ、そんなことが言えるのも今のうちだけよ。闇の力の素晴らしさ、身をもって知りなさい。そしてあなたも私たちの仲間、ブラックレディさまの下僕になるのよ!」
マーキュリーの呼びかけを一蹴すると、セーラーマーズだった存在はマーキュリーに向けて強力な闇の力を放った。
「いやああ!」
「フフ・・・」
もだえ苦しむマーキュリーの姿を見て、マーズだった少女は官能的な表情を浮かべる。さもセーラー戦士をいたぶるのが極上の快楽であるかのように。
やがて、マーキュリーの様子に変化が生まれ始めた。
(何?さっきまで苦痛でしかなかったはずの闇の力が・・・。いや、そんなはずはないわ・・・)
マーキュリーは必死にそれを否定しようとするが、
(ダメ・・・。やっぱり、気持ち・・・いい・・・)
マーキュリーの表情が蕩けていく。
「闇の力に支配される快感がようやくわかったようね。それじゃあ、あなたも私と同じ存在にしてあげる」
かつてのマーズはそう言うと、さらに強力な、かつ妖しいエネルギーをマーキュリーに流し込んだ。
(ああ、わたし・・・変えられちゃう・・・。でも、気持ちよすぎて・・・)
「ああんっ!!」
マーキュリーは一度大きな喘ぎ声を上げると、周りの目など一切はばかることなく与えられた快楽に身を任せた。
「ああっ!んっ!イイっ!闇の力で全身が感じてるううう!わたしが変えられちゃう・・・。闇に支配される・・・の・・・。ん・・・あ・・・あん!ああああああああああああ!!」
マーキュリーが絶頂を迎えたかのような喘ぎ声を上げると、彼女を覆っていた闇のエナジーはすべて彼女の中へと吸収されていった。
その後には、かつてセーラーマーキュリーだった存在、今では優秀な闇の戦士、ブラックレディの下僕と化した少女がいた。その額からはセーラー戦士の証のティアラが消え、ブラックムーンのマークが浮かび上がっている。
「ふふ・・・。闇の力、なんて素敵なのかしら。今まで否定していた私はなんて愚かだったんだろう」
口元に妖艶な笑みを浮かべて彼女は官能的に言った。
マーズだった少女はマーキュリーの変貌を満足げに見届けると、
「その通りね。この力の素晴らしさを他のセーラー戦士たちにも教えてあげなきゃならないわ。だけど、その前に一つ、確認しておかなければならないことがあるの。あなたが何者で、何のための存在か言って御覧なさい」
かつてのマーキュリーは心底うれしいことのように蕩けた表情を見せたのち、以前の彼女とは似ても似つかない淫らな声と表情で言った。
「わたしはダークマーキュリー。ブラックムーンの女王、ブラックレディ様に永遠の忠誠を誓う下僕。そして、わたしはブラックレディ様の闇の力が世界を覆うのを手助けするために存在するの。そのためにはまず、他のセーラー戦士たちを私たちと同じ闇の戦士に堕とさなければならない。ああ・・・んっ・・・!」
その様子を想像して、ダークマーキュリーは思わず、淫らな声を上げた。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
実はこのSSはこのブログを作る前、というか直前に勢いで一気に書いたもので、僕が初めて書いたSSでもあります。そして、このSSを何らかの形で発表したいという動機でこのブログを作りました。
感想など頂けたら泣いて喜びます。
はじめに
はじめまして。
にわか悪堕ちファンのゆうという者です。
悪堕ちに本格的にはまってからまだ3,4年程度で、いわゆるROM(最近は言わない?)の状態が続いていたんですが、もういいかげん見ているだけではなくて、自分でも何か作りたいと思い、このブログを作りました。
拙いところが多いと思いますが、よろしくお願いします。
にわか悪堕ちファンのゆうという者です。
悪堕ちに本格的にはまってからまだ3,4年程度で、いわゆるROM(最近は言わない?)の状態が続いていたんですが、もういいかげん見ているだけではなくて、自分でも何か作りたいと思い、このブログを作りました。
拙いところが多いと思いますが、よろしくお願いします。